映画音楽の巨匠「佐藤勝」氏の展示室について

留萌市出身の映画音楽家・佐藤勝氏は、戦後の映画全盛期に、黒澤明監督作品をはじめ多くの映画の音楽を作曲しました。「映画音楽」に誇りを持っていた佐藤勝は、生涯で308本もの音楽を作曲し、今もなお多くの人に感動を与えています。
また、生前はふるさとの留萌でもコンサートを開いたり、沖見小学校の校歌や、海のふるさと館映像展示「海燃えて」の音楽を作曲も手がけました。それら留萌市への貢献から、平成4年には留萌市功労賞を受賞しています。
郷土留萌が生んだ偉大な作曲家について後世にも伝えていくため、留萌市海のふるさと館の特別展示室では、佐藤勝氏の作品や、作曲に使用していたピアノ、愛用品などを展示しています。
佐藤勝氏が愛用していたピアノ
佐藤勝氏が愛用したこのピアノは、作曲のためのピアノとして特注したものです。
演奏自体を目的としていないため小型ですが、作曲の際に譜面を書くため譜面台が大きく作られています。
佐藤勝氏の楽譜(複製)

佐藤勝氏の代表曲「若者たち」、「赤ひげ」などの楽譜です。これらは複製となっておりますが、佐藤勝氏が五線譜に書き込んだ文字や音符を見ることができる、貴重な資料です。
数々の映画音楽作品


デビュー作「三太と千代ノ山」(1952年)から、遺作となった「雨あがる」(2000年)まで、308本もの映画音楽作品を作曲した佐藤勝氏。様々な映画監督との出会いの中から生まれた音楽作品を展示しています。
右の写真、中央に展示した風鈴は、黒澤明監督作品『七人の侍』で実際に使用されたものです。
師匠から勝の母への手紙

佐藤勝氏が映画音楽の世界に進むきっかけとなったのが、黒沢明監督「羅生門」でした。佐藤勝氏はその映画音楽を担当していた早坂文雄に弟子入りし、助手として働き始めます。その年、早坂文雄が佐藤勝の母へ宛てた手紙には、「勝君を優秀な作曲家にしたい希望です。真面目にやってゐますのでどうか御安心なさって下さい。」と書かれています。
旭日小綬章の勲章

平成11年(1999)、長年映画音楽に貢献したことから、美術監督村木与四郎とともに勲四等旭日小綬章を受賞します。その際贈られた実際の勲章と章記を展示しています。

佐藤勝氏の愛用品です。佐藤勝氏が実際に着用していたジャケットや指揮棒、ストップウォッチなど、映画音楽作家の仕事を感じられる私物を展示しています。

佐藤勝氏亡き後も、佐藤勝氏の映画音楽は多くの人々に愛され、現在でもDVDやCD・書籍など様々な関連作品が生まれています。
今も遺族の方から佐藤勝氏に関連した作品が寄贈され、収蔵資料が更新されています。
冊子「銀幕の中のメロディー 佐藤勝」について
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